概要
これは僕が東京大学に合格するまでに強く感じたことですが、普通のコンピューターゲームとは異なっている点が2つだけあります。
1つは自分以外のたくさんの人が同時に参加してくること。もう1つの異なる点は「各人でスタート地点が異なること」。RPG(ロールプレイングゲーム)だったら所持金と所持アイテムが人によって異なる。レースゲームならスタート地点や能力が異なる。バトルロワイヤル系のゲームなら人によって装備と残機数が異なる。こんな仕様を分かっていて出したなら、そのゲームは間違いなくクソゲーです。
しかし、現実にはこのクソゲーはまかり通っています。お金のある人ならば良い教育を受けられるが、お金のない人たちは自分の努力でこの差をひっくり返さなければならない。僕のような貧乏世帯出身者は、裸一貫の無課金で重課金者に殴りかからなければなりません。しかし、無課金者には無課金なりの戦い方というものがあります。
それは「節約」です。――本書より
≪目標達成のための最短ルート、最小コストの具体的な方法が満載!≫
- まともに予備校に通えば百万円以上かかる現実
- 参考書だったら最低一八〇七円あれば揃う
- 「悩みから逆算」し、自分の思考を具体的にするプロセス
- 思考という作業は「情報整理」にほかならない
- なぜ、「過度な復習の時間」は無駄なのか
- 文章という「魚」の中で一番意識すべきは「尾」の部分
- 「効率よく思考する」人と「効率よく思考しない」人の差
- 「ひとり言」で、誰もが「頭の回転が早い」人になれる
- 「低次のレベル」から徐々に攻略していく
- 最終的な得点率を上げる「諦めの戦法」
書籍の目次
- はじめに
- 第1章 「お金」を節約するために最低限必要なこと
- 第2章 4つの「時間」の無駄を削る
- 第3章 「最高効率」で実践するための5つの方法
- 第4章 「思考を最適化」する2つの方法
要点
基本的には,書籍内の文言で要点を記載しています。もっとも,YouDrill管理人が要約をしている中で言い換えている部分もあります。
はじめに
- 受験勉強はゲームだけれども,初期状態が各人によって全く異なるクソゲー
- このクソゲーは初期状態が優れている裕福な家庭が「勝ち組」になる構造である
- このクソゲーで勝つには「合理化」と「効率化」が必須である
- 合理化とは,無駄なお金と無駄な時間を使わないこと
- 効率化とは,余ったお金や時間でさらに効率を上げること
第1章 「お金」を節約するために最低限必要なこと
- 予備校に通えば百万円以上のお金がかかる
- 信頼できる参考書をやり抜くことでお金の効率が良い
- 参考書を買うときは,「目的」を明らかにして買う
- 目的を明らかにするためには「自分の悩みの把握」をする
- 「自分の悩みの把握」をするためには抽象的な悩みから具体的な悩みに落とし込む
- 具体的な悩みを解消するための参考書は,Amazonなどのレビューを参考にして購入する
第2章 4つの「時間」の無駄を削る
- 時間を節約する勉強法とは,「単位時間あたりの作業量を増やす」勉強方法である
- 時間を節約する勉強法とは,「無駄な時間をゼロに近づけていく」勉強方法である
無駄な時間(1)「ボーッとする時間」
- ボーッとするのは集中力が続かないから
- 集中力を継続させるためにも睡眠時間や休憩時間は必要
- 「勉強時間」と「休憩時間」の他に「自由時間」を設ける
- 「休憩時間」は自分の「体力」の回復のため
- 「自由時間」は自分の「体力」や「気力」の回復のため
- 「休憩時間」と「自由時間」のメリハリをつける
無駄な時間(2)「実際は思考停止をしている思考時間」
- 考える時間は,無駄な時間
- 「考える」という作業は「情報整理」である
- 「自分で考えているようで何も考えられていない時間」は無駄
- 3分考えて方針や解放の糸口が全く見当たらなかったら答えを見る
無駄な時間(3)「過度な復習時間」
- 過度な復習時間をとると無間地獄に落ちてしまう
- 安心感を得るための確認作業(復習)は危険
- もっとも,長く触れていない知識は忘れてしまうので注意が必要
無駄な時間(4)「継続的でなく,集中できていない勉強時間」
- 普段から勉強してない人はいきなり長時間の勉強に耐えられない
- いきなり長時間の勉強をしたら,すぐに無理がくる
- 受験勉強は「如何にして倒れずに長距離を完走するか」
第3章 「最高効率」で実践するための5つの方法
- 必要なのは時間の「管理能力」と時間の「使用能力」
最高効率の実践(1)「理解力=読解力」を伸ばす
- 「読解力」とは単なる「情報の整理能力」であるに過ぎない
- 文章を「理解できる人」=「自分の言葉で言い換えられる人」
- 「読解力」とは,実は文章を「要約する力」のこと
- 「要約のコツ」は①メイントピックを見つける,②話の着地点を見つける
- 要約は「キーワード・キーフレーズ」を見つけて,それらを論理的に繋いでいくこと
最高効率の実践(2)「分からない」を具体化する
- 「分からないことを考える」ことは無駄
- 分からない原因(①知識不足,②情報の整理能力不足)を探す
- 分からないを探す方法は,①情報を細分化する方法と②情報を行間を埋める方法
最高効率の実践(3)思考を言語化する
- 意外と人間の思考は輪郭がボヤケている
- 「効率よく思考する人」=最短ルートを通って答えに辿り着く
- 「効率よく思考できない人」=回り道をしてしまう
- 回り道をしないために「関係のない思考」を思考回路から追い出す
- 分からないことを言葉にすることで思考の輪郭を明確化し「関係ない思考」をしない
- 思考を書いたり口に出すことで思考を整理する
最高効率の実践(4)「できる人」とのギャップを埋める
- 入試問題は努力すれば解けるレベルになっている
- 問題を「解ける人」と「解けない人」の差は努力で埋められる
- 「解ける人」の考え方をトレース(模倣)することで「できる人」になる
最高効率の実践(5)物事に優先度をつける
- 「今しかできない勉強」と「いつでもできる勉強」を区別する
- インプット式の勉強(=いつでもできる勉強)はどこでもできるので自習室でする意味はない
- アウトプット式の勉強は行う場所が限られるので机の上で行う
- 「低次のレベル」から徐々に攻略していく
- 応用発展の問題は基礎的な事項が身についていないと解けない
- 基礎的な事項のマスターは優先度が高い
第4章 「思考を最適化」する2つの方法
- 合格できる能力があっても不合格になることがある
- 合格できる能力があっても不合格になる人は「本番に弱いタイプ」
- 「本番に弱いタイプ」は試験中に焦っていて集中して思考できていない
- 焦りを防止するには①ルーティンを作る
- 焦りを防止するには②試験問題全体を見て解ける問題から解く
- 具体的には,難しい問題は諦める,焦ってしまったら試験中でも寝る
- 問題とにらめっこせずに手を動かして考える